【他人と比べるのをやめたい人へ】個人エンゲージメントを高めるメリットと高める方法を解説

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あの人に比べて自分は評価されていない気がする。なんでこんなにがんばってるのに給料があがらないんだろう。よその会社は福利厚生も充実していてうらやましい。でもあの人よりはまだマシだから……。

そんな風に、他人と比べて一喜一憂していませんか?今回は、他人と比べるのをやめたい人へ向けて、一人で取り組める個人エンゲージメントの高め方をご提案します。個人エンゲージメント、というのは私の造語ですので、まずはエンゲージメントとはそもそも何か、というところから解説していきますよ。

基本知識から詳しく解説しますので、ちょっと長くなりますがお付き合いください。

個人エンゲージメントを高めるメリット

それでは早速、個人エンゲージメントを高めるメリットから見ていきましょう。

エンゲージメントとは「愛着」や「思い入れ」

そもそもエンゲージメントという言葉は、おもにビジネスシーンで注目されているもので、ざっくりと言うなら愛着や思い入れのことです。

特に企業や組織の目線から注目されることが多く、例えば従業員エンゲージメントについて話す場合、「組織に愛着を持って仕事に取り組んでもらおう」「組織に思い入れを持ってもっと頑張ってもらおう」といった文脈で語られます。

その他にも、SNSエンゲージメント、顧客エンゲージメントなどがありますが、今回の個人エンゲージメントの話は従業員エンゲージメントがベースになっています。

従業員エンゲージメントの高い社員は「仕事がデキる」

ある調査によると、従業員エンゲージメントの高い従業員は、低い従業員に比べて87%も離職率が低いというデータがあるそうです。数字だけ見るとびっくりですよね。

しかし従業員エンゲージメントという言葉だとちょっと分かりづらいですが、「会社に思い入れのある人は離職しづらい」と言い換えると、まあそりゃそうだろうなという印象で納得しやすいのではないでしょうか。

その他にも、従業員エンゲージメントの高い従業員はほかの従業員からお礼を言われる割合が多かったり、評価自体も高かったり、総じて「仕事がデキる」割合が高いんです。

従業員エンゲージメントが高ければ仕事がデキる。これが非常に重要なポイントです。

「組織」でなく「個人」で高めれば自分を大事にできる

従業員エンゲージメントが高ければ仕事がデキる、ではこれを個人に照らし合わせるとどうなるでしょうか?

個人エンゲージメントを持つことができれば、よりよくしていこうという貢献意欲が高まり、他人と比べてどうこうではなく、昨日の自分よりも今日の自分、そして今日の自分より明日の自分がいかによく生きているかといった視点で考えられるようになります。

つまり、自分への愛着や思い入れを持つことができれば、自分をよりよくしていこうという意識を持つことができ、他人と比べるのをやめることに繋がるんです。

個人エンゲージメントを高める方法

それでは、具体的に個人エンゲージメントを高める方法を解説します。

①「今日の自分」と「明日の自分」を別の人間と考えてみる

まずは、自分はひとりじゃないと気づくことが大切です。もちろん個人エンゲージメントの話ですから、関わってきた人のことを思い出しましょう……なんて話ではありません。

他人と比較してしまう人は、自分が見えていない傾向にあります。「だから自分を客観的に見ることが大切だよ」と言ったところで、それってとても難しいですよね。簡単にできれば誰も苦労しません。

そこでまずは、自分を組織のように考えてみましょう。

例えば、働く細胞というアニメをご存知でしょうか。ある人の体の中で、擬人化された細胞たちがいかに働いているかを描いたアニメなのですが、そんな感じで「たくさんの自分が自分を形作っている」と考えてみるんです。

あるいは、昨日の自分と今日の自分は別人で、今日の自分と明日の自分も別人。今日の自分は、明日の自分に仕事を引き継ぐために頑張っている、とか。そんな風に考えると、少しずついろんな自分がいることに気が付かないでしょうか。

これらの自分にしっかりと目を向けて、あなた自身が彼らを評価してあげることが、個人エンゲージメントを高める第一歩です。

②「今の生活が5年10年続いたら?」を考えてみる

将来の可能性とは、ずばり夢のことです。個人で言えば夢ですが、この場合は組織で言うところのビジョンなどと考えた方が分かりやすいかもしれません。

今の仕事を5年頑張った自分はどうなっているだろう。10年なら、あるいは20年ならどうだろう。もちろん仕事だけではなく、取り組んでいる趣味などで考えてみてもいいでしょう。

もういい年だから、今から始めても仕方ないや、と諦めていたことも、時間の枠を拡げて将来へと続く可能性を考えてみると、案外今から始めても遅くないことに気が付きますよ。

③「未来をよくできるのは自分だけである」という責任を認識する

将来へ続く可能性に気づくと、同時に「何もしなければどうなってしまうんだろう」という不安に苛まれるかもしれません。この不安こそが、人の活力になります。

他人と比べてしまう心理には、「上には上がいるから」と頑張らない言い訳を作るためだったり、、「でも下には下がいるから」と歪んだ安心感を自分に与えるといった目的が隠れています。

これを取り払うには、「今の自分」と「未来の自分」を比べて不安をきちんと感じ、そして今よりも未来の自分をよりよくできるのは自分だけだ、という責任を認識することが必要なんです。

④経歴やスキルの棚卸しをしてみる

中には、「そんなこと言われてもいまさら何を頑張っていいかわからない……」と悩む方もいるでしょう。

私も人のことは言えないほうで、ずいぶんと迷っていました。当ブログのプロフィールでも説明していますが、職を転々としていた時期が結構長く、いざ将来のことを考えた時に「いったい自分に何ができるのだろう」とひどくうろたえたことがあります。

そのとき実践したのは、とりあえず転職活動をしてみることでした。職務経歴書やスキルシートをしっかり書き込んでいくと、だんだん「自分がしてきたこと」が見えてきます。すると、「これとこれは繋がっていたのかもしれない」と気づくことができるんです。

何からしていいかわからない方は、とりあえず転職エージェントなどに駆け込んでみることをおすすめします。シートの書き方から相談に乗ってくれますし、その後しつこく連絡を取ってくるということもありませんので、実際に転職をする気がない方でもぜひ気軽に試してみてください。

⑤自分が大事にする価値観・尺度をはっきりさせておく

これはとても難しいのですが、私たちはどうしても「他者評価」を前提として自分の価値を測ってしまいがちです。しかし、個人エンゲージメントを高めるためには、「自分の尺度でもって自分の価値を評価すること」がとても重要になります。

例えば、時給1000円の仕事をしているAさんと、時給2000円の仕事をしているBさんは、「他者評価」においてはBさんのほうが仕事がデキる、と評価されるでしょう。しかし、この評価の仕方は個人エンゲージメントを高めるうえでは不要です。

それよりも大切なのが、「昨日の自分より今日の自分の価値は上がっているか」という考え方。Aさんなら、「時給900円で働いていたときより、今のほうがお金を稼いでいるので価値が高い」と判断することもできますし、「時給2000円で働いていたときより、今のほうが未来に繋がる仕事ができているので価値が高い」と判断することもできます。

ここで、「お金を稼いでいること」と「未来に繋がること」のどちらを高く評価するかは、自分次第です。お金や未来以外にも、自分のモチベーション、趣味、満足度など、いろんな尺度で比べてみて、自分が大事にしている尺度をはっきりさせておきましょう。

⑥メモや日記を習慣づけて自分を因数分解する

経験やスキルの見直しに一見似ていますが、ここでいう「今のあなた」とは、「これまでに起こったすべての出来事を通して出来上がったあなた」のことを指します。いわゆる職歴や経歴に書かないような内容、すべてを含めたあなたです。

どんな友達がいたか、親とあのとき口論になったのはなぜか、家族でどんな場所へ出かけてどんな感想を抱いたか、あのときの恋人と別れたのはどうしてだったのか、進学先や就職先を決めた本当のきっかけや理由はなんだったか。

そういった内容を振り返り、できればトピックごとに文章として言語化することをおすすめします。個人的にはnoteをおすすめしますが、人の目に触れるのはさすがに……という方や、手書きがいいという方はもちろんそれでもまったく問題ありません。

とにかく、なぜ今のあなたがあなたになったのか、その材料を因数分解していくのです。そして、未来のあなたが今を振り返ったときに、「なぜ当時の自分から今の自分ができたのだろう」と読み解きやすいように、今からメモや日記をつけ始めることをおすすめします。

個人エンゲージメントを高めるうえで気を付けたい注意点

最後に、個人エンゲージメントを高めようと取り組む際に、気を付けておきたい注意点について解説します。

「昨日よりも今日がよくなっていない」と嘆く必要はない

他者と比べるのではなく、昨日の自分と今日の自分、そして今日の自分と明日の自分を比べてよりよくしていく、というのが個人エンゲージメントの基本的な考え方です。

しかしこれに囚われすぎると、「昨日よりも今日の自分は価値がなくなってしまっている」と思い込んでしまう可能性があります。大きな誤解ですので、気を付けてください。

昨日よりも今日の自分は、基本的に価値が上がっています。なぜなら、「昨日の自分が知らなかったことを知っているから」です。

違和感を抱いたらまずは尺度を疑え

比べるときに使う尺度もあなたの価値観である以上、「昨日よりも今日の自分は価値がない」という結果になった尺度そのものがずれている可能性も否定できません。

例えば、転職をしたら収入が減ってしまった、こんなはずじゃなかったのに……と嘆く前に、そもそもどうして転職をしたんだっけ?と振り返りましょう。

もっとお金がほしくて転職したんでしょうか?それとも趣味に費やす時間を確保したくて転職したんでしょうか?もし後者なら、お金の話は二の次に、趣味に費やす時間を無事確保できたのかどうかを評価する必要があります。

くれぐれも自己否定には繋げないこと

「今の自分はダメだからもっとよくしなきゃ」というコンプレックスから来る焦燥感は、原動力になりますが継続するにはちょっと心もとないエネルギーと言わざるを得ません。大事なのは、「今の自分もいいけれど、よりよくしていきたい」という純粋な欲望です。

これは従業員エンゲージメントで考え直したほうがわかりやすいかもしれません。「ダメな会社だから自分ががんばって立て直さなければ」という意識も悪くはないですが、これは折れやすいんです。だって、ダメな会社をよくするよりいい会社をもっとよくするほうが楽しそうじゃないですか?

くれぐれも自己否定を利用したコンプレックスを原動力としないよう気を付けてください。

まとめ

以上、他人と比べるのをやめたいという人にこそおすすめしたい、個人エンゲージメントを高める6つの方法でした。

大きくまとめると自分を知ることが大事なのですが、いわゆる自己啓発とはちょっと違うので注意してください。自己啓発は「よりよくしようとする」ものですが、今回ご紹介した個人エンゲージメントの話は、どちらかというと「ただ自分を知る」ものです。そして、ただ自分を知るだけのことを、ほとんどの人ができていません。

個人エンゲージメントを高めて、あなたの今がより生きやすくなることを願っています。

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