シニア産業カウンセラーとは|取得方法とかかる費用を解説

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この記事では、産業カウンセラーの上級資格である「シニア産業カウンセラー」について、資格の概要から取得方法、そして取得までにかかる諸経費について解説します。

これからシニア産業カウンセラーの取得を目指す方は、ぜひ参考にしてください。

なお当記事に記載の内容は、産業カウンセラー及びシニア産業カウンセラーの認定を行っている日本産業カウンセラー協会(JAICO)に記載の内容を参照したものです。

シニア産業カウンセラーとは

まずはシニア産業カウンセラーという資格の概要から確認していきましょう。

産業カウンセラーの上位資格

シニア産業カウンセラーは、産業カウンセラーの上位資格であり、より高度な知識と実践的理解をもって、職場環境改善に向けて取り組むことができる十分な技能を有していることを証明する資格です。

なお、産業カウンセラーについてあまりよく知らないという方は、先に下記記事にて概要を確認していただくとよりスムーズかと思います。

シニア産業カウンセラーを取得するメリットは「活用の機会が増える」

産業カウンセリング研究所の調査によれば、「産業カウンセラーのみ」取得している人よりも、「シニア産業カウンセラー」を取得している人のほうが「大いに活用している」割合が約30%多いようです。

ただこれについては、資格自体が役立ったかどうかよりも、取得する目的がそもそも異なるとも考えられます。

同調査では、産業カウンセラーのみを取得する人は保健・看護職や一般事務職が多く、シニア産業カウンセラーはカウンセラーやキャリアコンサルタントが多いという結果になっています。

そのため、カウンセラーやコンサルタントとして本格的に産業カウンセリングに取り組むならばシニア産業カウンセラー、看護などの現場で補助的に用いるなら産業カウンセラーで十分、と考えるとよいのではないでしょうか。

シニア産業カウンセラーの受験資格

シニア産業カウンセラーの受験資格には、次の2つが必要です。

  • 産業カウンセラー試験の合格
  • シニア産業カウンセラー育成講座の受講

(その他の詳細な要件や、2022年まで実施される経過措置などについての詳細はシニア産業カウンセラー試験|JAICOをご確認ください)

シニア産業カウンセラー育成講座のポイント

続いて、シニア産業カウンセラー育成講座の詳細について見ていきます。

総時間数は216時間、日数にして35日

シニア産業カウンセラー育成講座では、産業カウンセラーに求められる能力を大きく4つの領域に分けて、それぞれ研修していきます。

シニア育成講座で取り組む4領域
  1. 信頼され影響力を持つ能力(カウンセリング力):132時間(21日)
  2. 人間関係・組織開発を支援する能力:36時間(6日)
  3. 組織に働きかける能力:36時間(6日)
  4. シニア産業カウンセラーとしての素養的能力(2019年度より追加):12時間(2日)

シニア育成講座の総時間数は216時間、日数にして35日です。

配分を見ると、カウンセラーとしての基本技能であるカウンセリング力を重視しながら、組織を支援し働きかけていく能力が求められることがわかります。

全国各地で随時開催。年間開催予定表で確認しよう

シニア産業カウンセラー育成講座は、全国各地の支部で開催されており、開催時期も内容も年度によってばらつきがあります。

また、定員に達しなければ開催しないケースもあり、反対に予定のなかった支部で開催されるケースもあります。

基本的には年間開催予定表を確認しつつ、最寄りの支部以外も候補に含めながら予定を組んでいくことになるでしょう。

なお2020年2月4日現在、2020年の年間開催予定表はまだ発表されていません。

参考:2019年度開催予定表|JAICO

受講費用総額は50万円+交通費を忘れずに

シニア産業カウンセラー育成講座は、参加する科目ごとの時間数によって細かく受講費用が分けられています。

  • 半日(3時間):7500円
  • 1日(6時間):15000円
  • 2日(12時間):29000円
  • 3日(18時間):43000円

大まかに1日あたり15000円なので、35日に換算すると525000円です。2日や3日の講座での減額分を加味して、およそ50万円強となります。

ただし、最寄りの支部で開催されるとは限らず、場合によっては想定外の交通費がかかることも考えられます。

前述の年間開催予定表も参考に、最寄りの支部でどの程度の頻度で講座が開催されているのか、確認しておきましょう。

試験は面接のみ。出願前のスーパービジョンが必須

最後に、シニア産業カウンセラー試験の内容についてまとめます。

試験へ出願する際は、事前に次の書類を提出します。

シニア産業カウンセラー試験の提出書類

①受験申込書
②新シニア育成講座修了確認表(「修士」受験資格の場合は提出不要)
③新シニア育成講座修了証(「修士」受験資格の場合は提出不要)
*「修士」受験資格の場合は、「受験資格判定結果通知」を提出
④産業カウンセリングに関連する実践活動記録
⑤ケースの概要
⑥誓約書
⑦スーパービジョン実施証明書

提出した書類をもとに、次の内容の試験を行います。

シニア産業カウンセラー試験の内容

① 産業カウンセリングに関連する実践活動に関すること
② 提出したケースのスーパービジョンに関すること
*出願前に自身の行ったカウンセリングについて、「ケースの概要」を作成し、個人スーパービジョンを受けること(詳細は「個人スーパービジョンについて」参照)
③ シニア産業カウンセラーとしての人間性・倫理性等に関すること

出願前に行うことが規定されている個人スーパービジョンでは、次の点に注意しましょう。

スーパービジョンを受けるうえでの注意点
  • 自身の行ったカウンセリングについて、個人スーパービジョンを受けること
  • カウンセリング(面接)は、ロールプレイやピアカウンセリングではないこと
  • 産業カウンセリングとしてふさわしいカウンセリング(面接)内容であること
  • 継続したカウンセリング(面接)であること(初回のみのカウンセリングは不可)
  • 新シニア育成講座(逐語検討)で取り扱ったカウンセリングではないこと
  • スーパービジョンを受けることについて、予めクライエントの了解を得ること
  • 上記6について、誓約書の内容を確認の上、氏名欄に自署し、提出すること
  • 「ケースの概要」を作成し、スーパービジョン時と出願時に提出すること
  • 受験する年度において、出願前にスーパービジョンを受けること

なお、2020年度スケジュールに関してはまだ通知されていないようです。

また合格率に関しても、2018年度試験までは学科試験が実施されていたこともあり、2019年度以降の面接のみとなった試験での合格率はまだわかりません。

参考までに、2018年度試験においては学科試験合格率が45%だったのに対し、面接(実技)試験合格率は21.6%と低い水準でした。

もし同水準の試験が実施されるとすれば、例年通りかなり低い合格率が予想されます。

参考:2017年度新シニア産業カウンセラー試験の実施について|JAICO

まとめ

今回はシニア産業カウンセラーについて、取得する方法とおおまかな費用をまとめましたが、そもそも産業カウンセラー取得者が対象の資格ということもあり、JAICOにもあまり情報が集約されていない印象です。

興味のある方は、まず産業カウンセラー養成講座などを受けることで、シニア産業カウンセラーの情報も収集しやすくなるかと思います。

産業カウンセラー養成講座に関しては随時無料体験や説明会も実施していますので、まずはそちらから問い合わせてみてはいかがでしょう。

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