他人に興味がなくなるのは悪いこと?メリットとデメリットを妻に説明してみた

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妻が「他人に興味がなくなるのは悪いことなの?」と疑問を抱いていたので答えてみたいと思います。

きっかけはおそらく、デール・カーネギーの『人を動かす』で紹介されていたアドラーの言葉です。

ウィーンの有名な心理学者アルフレッド・アドラーは、その著書でこう言っている──

「他人のことに関心を持たない人は、苦難の人生を歩まねばならず、他人に対しても大きな迷惑をかける。

人間のあらゆる失敗はそういう人たちの間から生まれる」

『人を動かす』D・カーネギー

こんな風に言われたら、そりゃあ不安になりますよね。他人に興味・関心を持たないのは、そんなに悪いことなのでしょうか。

というわけで今回は、「他人への興味がなくなることは悪いことなのか?」について、スティーブン・R・コヴィー博士の『7つの習慣』に学んだ人格主義などを参考に解説します。

他人に興味がなくなった自分に不安を感じている方は、ぜひご覧になってみてください。

「他人に興味がない」と「他人への興味がなくなる」は違う

まず初めに押さえておきたいのが、「他人に興味がない」ことと「他人への興味がなくなった」ことは全く別物であるという点。

前者は初めから興味がなかったのに対し、後者は「最近他人に興味持たなくなったな~」という状態です。

他人への興味がなくなったことに対して疑問や不安を抱く方は、もともと他人に興味があったのではないでしょうか?

で検索すると、「生きづらくなる」「評価されづらい」「助けてもらえなくなる」みたいな話がたくさん出てきますが、あなたが抱いている「他人に興味がなくなってきた感覚」はこれに当てはまっていますか?

他人に興味がなくなってきたからといって、以前よりも生きづらさを感じていますか?

感じていないのだとすれば、それはけっして悪い感覚ではありません。

他人への興味がなくなった理由

他人への興味がなくなったことが悪いものではないとしても、「なぜそうなったのか?」は気になりますよね。考えられる理由は大きく分けて3つです。

  1. 自立し始めたから
  2. 自分への興味が強くなったから
  3. 打ち込めるものを見つけたから

それぞれ解説していきます。

理由①:自立し始めたから

他人への興味がなくなった理由の1つ目は、あなた自身が自立し始めたからではないでしょうか。

あなたの身の回りにいる知人や友人を思い描いてみてください。

あなたの目から見て、「他人に振り回されていない人」って、「自立している人」と共通していないでしょうか。

そして、他人に興味があったころの自分って、他人に振り回されていませんでしたか?

これは、7つの習慣の著者であるコヴィー博士の言葉に則れば、「依存」から「自立」へ成長したのだと考えられます。

依存の状態では「他者」を中心として生きているので、他人に常に注意を払い、他人に気に入られようとしたり、他人をコントロールしようとしたりします。

自立すると「自分」を中心として生きられるようになるので、他人よりも自分に注意を払い、自分をコントロールすることに集中できるのです。

赤ちゃんのときには肉体的にも経済的にも精神的にも親に依存をせざるを得なかったのが、身体や精神が大人になるにつれて、徐々に自立していくんですね。

理由②:自分への興味が強くなったから

他人への興味がなくなった理由の2つ目は、他人のことよりも自分への興味が強くなったからではないでしょうか。

依存から自立に至る変化は、間違いなく成長といってよいものです。それにも関わらず、なぜアドラーは、

「他人のことに関心を持たない人は、苦難の人生を歩まねばならず、他人に対しても大きな迷惑をかける。人間のあらゆる失敗はそういう人たちの間から生まれる」

なんて表現したのでしょう。

この言葉は実は正しくて、他人に興味・関心を持つことができない人は、やっぱり苦労するケースが多いのです。

それがさきほど例に挙げた「生きづらくなる」「評価されづらい」「助けてもらえなくなる」といった状態ですね。

ただ初めに説明した通り、「他人への興味がない」のと「他人への興味がなくなる」のは別物。

そして「他人への興味がなくなった」と感じているあなたは実は、「自分への興味が強くなってきたことにより相対的に他人への興味がなくなってきた」と感じているだけなのかもしれません。

だから、他人への興味がなくなってきたと感じることに対して心配する必要はないんです。

理由③:打ち込めるものを見つけたから

他人への興味がなくなった理由の3つ目は、他人に興味を向ける余裕もないくらい打ち込める何かを見つけたからかもしれません。

いまあなたは、時間があればひたすら集中したいと思えるような何かが、手元にあるのではないでしょうか。

集中すると時間が経つのを忘れるほど打ち込めるものを見つけたのではないでしょうか。

もしも今までのあなたが他人を最優先に考えていたのなら、他人のことよりも重要だと思える何かの存在はちょっと得体が知れなくて怖いかもしれません。

ニュースやSNSで悲しい事件を知っても、そんなことよりゲームがやりたいとか、本が読みたいとか、動画の続きが観たいとか、そんな風に考える自分が冷たい人間になったように感じられるかもしれません。

でも大丈夫。それはあなたが、あなたの興味が赴くままに反応できている証拠です。

むしろ、あなたが影響を及ぼせないことに過度に興味や関心を寄せるのは、不満を抱く種になってしまいます。

【結論】他人への興味がなくなった理由は「成長したから」

他人への興味がなくなった理由は、一言で言ってしまえば成長したからに他なりません。

  1. 自立し始めたから
  2. 自分への興味が強くなったから
  3. 打ち込めるものを見つけたから

自立は依存先からの経済的・肉体的・精神的な脱却、自分へ興味を持つことは自己省察の入り口、打ち込めるものを見つけるのは価値観への気づきに繋がっています。

どれも成長のために重要なステップであり、ひとつでも欠いてしまえば不安定になりかねません。

今までは他人に興味を持てていたのに最近他人に対して興味がなくなった、ドライになったと感じている方は、ぜひ安心してください。

それはただの成長の過程であり、他人へ向ける興味よりも重要なことを見つけただけなのです。

【おまけ】自立しただけで満足するのはちょっと早いかも

さて、ここからはちょっとしたおまけです。

他人への興味がなくなってきたことに対して心配する必要はまったくありませんが、かといってそれで満足するのもちょっと早いかもしれません。

自立によって得られる成功は「自分ひとりの成功」であり、その規模はどうしても限られてしまいます。

同僚や、家族や、仲間や友達。そういった人たちといっしょに大きな成功を収めるためには、自立の先にある「相互依存」の状態にたどり着く必要があるのです。

コヴィー博士の本では「相互依存」とされているのですが、これでは依存とどっちがどっちだかちょっとややこしいですよね。

つまるところ、自分ひとりの力で生み出す成果よりも、他人といっしょに相乗効果を生んだ成果のほうが大きくなる、という話です。

これならちょっと分かりやすいのではないでしょうか。

ただやってしまいがちなのが、初めから相乗効果を意識するあまり、結局他人を気にしすぎてしまうという本末転倒なケースです。

相乗効果を生み出せるのは、自立した人間同士だけ。自立する前に相乗効果を意識してはいけません。まずは揺るがない自分を手に入れるためにも、自立を目指しましょう。

まとめ:他人に興味がなくなることのメリットとデメリット

他人に興味がなくなることについて、今回を順を追って解説しましたが、かえって分かりにくいかもしれませんので改めてメリットとデメリットをまとめます。

他人に興味がなくなることのメリットは下記3つ。

  1. 自立できる
  2. 自分に目を向けられるようになる
  3. 本当に興味・関心があるものに目を向けられるようになる

他人に興味がなくなることのデメリットは下記3つです。

  1. 自分が冷たい人間になったように感じられる
  2. 以前の自分との違いに戸惑うことがある
  3. きちんと自立できるまでは自分の頼りなさに不安を覚えることがある

これをさらに一文にまとめるなら、

「他人に興味がなくなることによって自立できるけど、自立すると自分で責任を持たなきゃいけないから最初は大変かもしれない」

といったところでしょうか。

こんな気持ちになるくらいなら自立なんてしたくなかった。そんな風に感じることもあるかもしれませんが、成長すればある程度の成長痛はあるものです。

痛みを受け入れて、強く成長していきましょう。

なお、今回の話に興味を持たれた方は、ぜひコヴィー博士の7つの習慣を実際に読んでみることをおすすめします。私はかなり意訳していますので、また新たな発見があるはずです。

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