機能不全家族とは?13の特徴と3つの暗黙のルール

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アダルトチルドレンを生み出す、機能不全家族。生きづらさを抱える原因となるほか、恋愛や結婚で苦労したり、もし結婚できたとしても幸せな結婚生活を築くことができないケースもしばしば……。

今回はそんな機能不全家族について、そもそもどういった家庭のことなのか、また機能不全家族の親や子どもの特徴を解説します。

この記事の想定読者
  • 機能不全家族とは何のことか知りたい
  • 生きづらさの原因が毒親や機能不全家族にあると聞いた
  • 自分や自分の家族が機能不全家族かどうか知りたい
  • パートナーや周囲の人が機能不全家族かどうか知りたい

こういった方は、ぜひ参考にしてください。

機能不全家族とは

まずは、機能不全家族という言葉そのものの定義などについて解説していきます。

家族として機能していない家庭のこと

機能不全家族とは、家庭内に身体的・心理的な虐待が横行していたり、ネグレクト(育児放棄)があるなどして、家族としての機能を十分に果たしていないと考えられる家庭のことを指します。

次の特徴に当てはまる場合、その家庭は機能不全家族である可能性が高いです。

機能不全家族の特徴
  • 食事や睡眠など、生理的欲求を十分に満たすことができない
  • 物理的・精神的に、常に安心できない
  • 存在を否定される
  • 周囲から過剰に期待される

なお、 「機能不全家族の割合は日本の家庭の8割に上る」と、精神療法家の西尾和美さんは著書「機能不全家族―「親」になりきれない親たち」の中で解説しています。

両親の影響が強い=毒親育ちと表現することも

機能不全家族において語られる内容の多くは、「親と子の関係性」にフォーカスしています。家族の中で、それだけ親子のやり取りの占める比重が大きいとも言えますね。

そのため、一般的に機能不全家族といった場合アダルトチルドレンとセットで語られることが多く、いわゆる毒親育ちのことを指す場合が多いです。

次のような傾向を持った親に育てられた方は、アダルトチルドレンの特徴にも該当するかもしれません。

“毒親”と呼ばれる親の特徴
  • 期待通りのことをしたときだけ褒める
  • しかしその内容に一貫性がない(同じことをしても褒めるときと褒めないときがある)
  • 兄弟姉妹、同級生などと比べる
  • 「生まなければよかった」「バカ」など存在そのものを否定する
  • 過干渉・過保護になんでも知ろうとする
  • なんでもコントロールしようとする
  • 子どもにパートナーの悪口や愚痴を言う
  • 子どもの前で夫婦喧嘩をする
  • 「お金がない」など金銭的不安を植え付ける

毒親とは、「毒になる親」の略で、 過干渉や暴言などによって子供に 悪影響を 与える親のことを指します。

機能不全家族とは限らないケースも

なお、次のようなケースに関しては、当てはまったからといって必ずしも機能不全家族とは限りません。

機能不全家族とは限らない
  • 一人親家庭(父子家庭、母子家庭)
  • 貧困
  • 宗教

例えば一人親家庭において、父親や母親の役割を果たす人がいないことを指して機能不全と呼ぶ場合もありますが、十分に安心や安全が確保されていれば厳密には機能不全家族ではありません。

同じように、貧困や宗教などを原因とするのも非常に安易です。

機能不全家族は、なにか単一の原因があってなるものではありません。家族としての機能を満たすためにはどうすればよいか、これを考えるための定義ととらえたほうがよいでしょう。

機能不全家族の特徴と育った子どもの特徴

続いて、機能不全家族の特徴と、機能不全家族の中で育った子どもの特徴について見ていきたいと思います。あなたが育った環境や、あなたの周囲の人がこれらに当てはまらないか、ぜひチェックしてみてください。

機能不全家族の8つの特徴

まずは、機能不全家族の傾向についてです。こちらを見ると、さきほどの「毒親の特徴」ともかなり類似していることがわかるのではないでしょうか。

機能不全家族の8つの特徴
  • 子どもを所有物のように扱い、過干渉と無関心の差が激しい
  • 過剰に期待し努力を認めない
  • 過保護な共依存関係。支配・コントロールしようとする
  • 条件付きの愛情を与える
  • 父親・母親として本来の役割の放棄
  • 同世代などとの比較
  • 物理的・精神的暴力や虐待がある
  • 親の機嫌を中心に世界が回っている

子どもを所有物のように扱い、過干渉と無関心の差が激しい

親にとって、子どもが所有物であるかのように扱う傾向があります。

「親が叶えられなかった夢をかわりに叶えること」を強要して過干渉になったり、「親よりも優秀な成績を残すこと」 が当たり前であるかのようにふるまう一方で、自分の興味が薄れると途端に無関心になることも。

過剰に期待し努力を認めない。「できていないこと」にばかり注目する

「これしかできないの?」「もっとやれるでしょ」と、できたことを承認せずできていないことにばかり注目して、子どもに過剰な努力を求めます。

なおこの傾向の本質的な問題は「承認しないこと」であって、なんでもかんでも褒めればいいということではない点に注意が必要です。

「褒めることの大切さ」が語られがちですが、本当に大切なのはあくまでも承認です。褒めることはその延長でしかありません。安易な褒めは、むしろ「褒められた部分以外の否定」に繋がりかねませんので気を付けてください。

過保護な共依存関係。支配・コントロールしようとする

「あなたにはまだ早い」「あなたには無理」「私の言うことを聞いていればいい」といった言葉で子どもの行動を制限し自立を阻み、親の言いなりにしようとします。

結果的に子は親がいなければ何もできなくなってしまい、さらにそれだけでなく親自身もこに依存する共依存関係となり、お互いに親離れ・子離れできないケースも少なくありません。

条件付きの愛情を与える。またそのことに無自覚である

「我が家では子どもに十分な愛情を注いでいる」と思い込んでいる家庭ほど、それが条件付きの愛情であることに気付いていないことも多いです。

条件付きの愛情とは、「自分の期待通りの成果を出したとき」「自分の好みに合った行動をしたとき」のみに愛情を注いでいるようなケースを指します。

この傾向は、親自身もまた機能不全家族で育てられ、条件付きの愛情しか知らずに育ってきたことが原因だと考えられます。

父親・母親として「本来の役割」を放棄している

たとえ両親が揃っていたとしても、父親と母親がそれぞれお互いの役割を放棄している場合はやはり機能不全家族となります。

なおこのケースで本当に問題なのは、「役割の放棄」そのものでなく「本来の役割とはなにか」を考えていない点です。

「父親はお金を稼いでいればいい」「母親は子どもの面倒を見ていればいい」などといった思考停止によって子どもに必要な愛情を注ぐことができず、さらに「長男なんだから将来は親の面倒を見るように」などと理不尽な役割を押し付けることもあります。

自分の家は両親がいるから大丈夫、なんて安心しないように注意してくださいね。反対に一人親家庭だったとしても、十分な環境と愛情を与えることができきていれば、もちろん機能不全家族ではありません。

兄弟姉妹・同年代との比較が多い

機能不全家族では、兄弟姉妹やクラスメイトなど同年代の子と頻繁に比較されます。

「あの子はできるのにどうしてあなたはできないの?」と直接的に比較する場合もあれば、「あの子は本当に優秀ね」と遠回しに比較する場合も。

また、いっしょに比較されて育った兄弟が、毒親以上に害をもたらすケースもしばしばあります。

物理的・精神的暴力や虐待がある。存在を否定されることも

機能不全家族では、物理的・精神的に暴力や虐待が日常茶飯事として行われていることも多いです。

物理的な暴力は比較的わかりやすいですが、精神的暴力に関しては言われても気づかないという方も少なくありません。

例えば、子どもにパ-トナーの悪口や愚痴を言い聞かせたり、子どもの前で夫婦喧嘩や暴言を吐くなども、十分精神的な暴力に含まれます

「生まなければよかった」「あなたのせいで」といった存在の否定も、立派な暴力であり虐待です。

親の機嫌を中心に世界が回っており、家庭が常に緊張状態にある

なんの脈絡もなく、親の機嫌ひとつで具体的な理由もなく怒られたり褒められたりするといった状況も、機能不全家族によくみられる傾向です。

理不尽に怒られたりしかられたりすることが続くと、子どもはこれ以上のストレスを避けるために常に親の機嫌をうかがうようになります。

また、たとえそれが褒め言葉であったとしても、その内容や表現があいまいな場合は注意が必要です。同じことをしたときに怒られる場合と褒められる場合が混在すると、それは強烈なストレスとなります。

理不尽なルール、曖昧な言葉、機嫌に左右される承認、この3つに気を付けてください。

機能不全家族で育った子どもが抱える3つの暗黙のルール

機能不全家族で育った子どもは、暗黙のルールとも言える理不尽な3つの価値観を持っています。これに共感する場合も、やはり機能不全家庭で育ったと言える可能性が高いでしょう。

機能不全家族が抱える3つの暗黙のルール
  • 感じたことを素直に表現してはいけない
  • 気づいたことを話してはいけない
  • 人を信頼してはいけない

感じたことを素直に表現してはいけない

機能不全家族で育った子どもは、「感じてはいけない」、あるいは「感じたことを素直に表現するのはいけないことだ」、という価値観を植え付けられます。

怒りにせよ喜びにせよ、感情を表現すると糾弾されてしまう環境で育ち我慢を強要されてきたため、うまく感情を表現することができません。

感情とは押し殺すものであり、苦しみを苦しみと思わず涼しい顔をすることを美徳と考える傾向があります。

気づいたことを話してはいけない

問題に気づいたとしても、そのことについて話すのは悪いことだと教えられてきています。

悪いことはすべてなかったことにしなければいけないし、また気づかないふりをすれば悪いことはなかったことになる(=怒られない)と考える傾向もあります。

人を信頼してはいけない

機能不全家族で育った子どもが人を信頼できなくなるのには、2つの理由があります。

1つは、もっとも関わりの多かった親が信頼できない存在なのだから、それ以外の人を信頼することは当然できないという考え方。

もう1つは、親自身が「人を信じてはいけない」という価値観を持っており、それを植え付けられてきたためです。特にこちらの傾向は、「自分以外の人の言うことを信じてはいけない」という親の支配の一環でもあります。

機能不全家族で育った子供の5つの特徴

さらに、こうした暗黙のルール(=価値観)を持って育った子どもは、次のような傾向を備えるようになります。こちらもあわせてチェックしてみてください。

機能不全家族で育った子供の5つの特徴

「いい子」を演じる(失敗を恐れる)
「問題のある子」を演じる(無視を恐れる)
「親代わり」「しっかりした子」を演じる(役割を重視する)
自分が存在していないように演じる(怒られるのを恐れる)
現実逃避する(現実を直視することを恐れる)

これらに当てはまる方は、アダルトチルドレンである可能性が高いです。アダルトチルドレンを克服する方法については、こちらの記事なども参考にしてください。

まとめ

今回は、機能不全家族について解説するとともに、機能不全家族の親や子どもが持つ特徴についてまとめました。

こうした家庭で育った人は、日常生活で生きづらさを抱えやすく、特に恋愛面で苦労することが多いです。

そういった方を支援するため、アダルトチルドレン克服に役立つコンテンツなども現在準備中ですが、もし今すぐ誰かに相談したいとお悩みの方は、問い合わせフォームやSNSなどからぜひお気軽にお問い合わせください。

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