夫婦の話し合いが大切な2つの理由【分かり合うことが目的ではない】

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夫婦での話し合いは、とても大切なことです。そのことに異論のある方は少ないと思います。

しかし「なぜ話し合うことが大切か」という点については、当たり前に納得しすぎていて、意外と考えたことのある人は少ないのではないでしょうか。

そこで今回は、「夫婦で話し合うことがなぜ大切か」ということについて、心理学や哲学的な観点も交えつつ解説したいと思います。

なお、夫婦で話し合うコツについて知りたいという方は、ぜひ下記記事をご覧ください。

参考夫婦で話し合う習慣を作るときに押さえたい5つのポイント
参考夫婦で話し合うときに守りたい7つのルール

夫婦の話し合いが大切な理由

夫婦で話し合うことが大切な理由は、大きく分けて2つあります。

ひとつは、お互いについて知るため。もうひとつは、お互いの意思を確かめるためです。それぞれ解説していきます。

話し合いが必要な理由①:お互いについて知るため

お互いについて知れば知るほど、夫婦はお互いを好きになるものです。

夫婦に限らず、人は知らないもの、未知のものに対して基本的に拒絶反応を示します。

例えば、「よく知らないけど人気のもの」に対して、明確な理由なく「なんとなくいけ好かないな」と思ったことはないでしょうか。

これは、嫌いだから好きになれないのではなく、知らないから好きになれないのです。

食わず嫌いなどを例にとると分かりやすいかもしれませんね。食べたことがないのに嫌いなのは、当然そのもののことを知らないからです。(匂いが苦手、など食べなくても分かる情報を元に嫌いと判断している場合は別です)

この反応は、生物としては不思議でもなんでもありません。

既知のものは、それを知っても命を脅かされなかったということであり、つまり危険ではないことがはっきりしています。

それに対して未知のものは、脅威や危険が潜んでいる可能性があるんです。

だから人は、というか動物は基本的に、未知のものをできるだけ遠ざけようとします。

そしてこれは裏を返せば、自分が認知しているものに対して人間は好意を抱きやすいと言うことでもあります。

そのため、普段からお互いの話をして、お互いについて知るだけで、知らなかったときよりも夫婦仲を良好に保ちやすくなるのです。

話し合いが必要な理由②:お互いの意思を確かめるため

話し合いが必要な理由としてさらに重要なのが、お互いの意思を確かめるためです。

話し合いをしようとすることは、相手に歩み寄ろうという姿勢の表れでもあります。このお互いの意思を確かめるためにも、話し合うことはとても重要だと言えるでしょう。

しかし一方で誤解してはいけないのが、人と人が100%分かり合うことはありえないという点です。

もしも分かり合えた気になったとしても、それは奇跡でもなんでもなく、思い込みや勘違いの類に違いありません。

でも、それでも話し合うことが大切なのは、「分かり合えないことを承知のうえで向き合う意思がある」という証明に他ならないからです。

分かり合えないことは知っている、しかしそれでも話し合う。という姿勢こそが、お互いを尊重する何よりの証になります。

「話し合いの目的」を履き違えてはいけない

夫婦で話し合うことが大切な理由は説明した通りですが、ここからは夫婦で話し合おうとするときに誤解しやすい点について、さらに説明を付け足したいと思います。

自分の意見を伝えて「分かってもらうこと」が目的ではない

まず、夫婦で話し合う目的は「自分の意見を相手に分からせること」ではないです。

話し合ってなんとか気持ちを伝えたい、と考えて話し合いに臨んだところで、望みは果たされないでしょう。

なぜならそこには、「あなたが一方的に気持ちを伝えたい」という目的だけがあり、相手の「そんな話聞きたくない」などの気持ちが考えられていないからです。

相手の意見を聞いて「自分が納得すること」が目的ではない

次に、話し合う目的は「相手の意見を聞いて自分が納得すること」でもないです。

これ、「自分は理解ある妻・夫だ」と自負している人ほどやりがちなので注意しましょう。

どういうことかというと、「あなたの言い分を気のすむまで聞いてあげるから話してごらん」という姿勢に見せかけて、実態は「私が納得したいからちゃんと話してほしい」という目的がそこにはあるのです。

これを履き違えて、「私はこんなに耳を傾けているのに相手が話してくれない」と憤るのはNG。

こちらもやはり、相手の「話したくない」という意思を無視してしまっています。

お互いの意見を交わして「分かり合うこと」が目的でもない

最後に、話し合う目的は「分かり合うこと」でもありません

これについては完全に繰り返しになってしまいますが、「人と人は分かり合えない」ので、達成できない目的を据えても仕方ない、ということですね。

さらに厳密に言うと、人と人は分かり合えたとしてもそのことを証明しようがないので、確かめられない目的を持つのはお互いにとってすごく負担だよね、という話です。

実際は「分かり合えない」ことも「分かり合える」ことも証明ができないけど、「分かり合えない」という前提に立った方が建設的な話がしやすい、ということでもあります。

話し合う目的は「知り合うこと」である

自分の意見を分かってもらうことでもなく、相手の話を聞いて納得することでもなく、お互いの意見を交わして分かり合うことでもなければ、何が話し合いの目的なのか。

まとめるならそれは、「知り合うこと」です。

「話し合えば分かり合える」かどうかは分からないけれど、

「話し合えばお互いの知らなかった部分を知れる」ことは確かです。

話し合いの目的はそれ以上でも以下でもないので、話し合いに過剰な幻想を持ち込むのはやめておきましょう。

まとめ:話す内容よりも量で考えよう

話し合いが大切な理由は、お互いのことを知れるからであり、また話し合えるということはその時点でお互いについて知ろうという意思があることの証明でもあります。

一方で、話し合ったからと言って私たちは分かり合えるとは限りません。

だから、話し合いの目的を「問題の解決」としてしまうのは絶対にやめておきましょう。

大事なのは話す内容ではなく、話し合った回数であり話し合いの量そのものだと考えた方がお互い楽になれるはずです。

何か一つの結論を導き出すための話し合いはやめて、話し合いのための話し合いをしませんか

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