【話を聞かない】ADHDの妻との付き合い方【効果があった4つの対策】

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話を聞いてくれない。
自分の話ばっかり。
計画が立てられない。
寝坊や忘れ物が直らない。
無理をしがちで体を壊さないか心配。

今回は、ADHDの妻をお持ちの方の中でも、特に上記のような悩みを抱いている方に向けて、ADHDの妻を持つパートナーの目線から付き合い方について解説します。

ADHDとは?定義と妻の症状について

ADHDは、日本語では注意欠陥多動性障害といって、注意力がなかったり、落ち着きが無かったり、また目に映ったものなどに突発的に反応したりといった衝動性が見られる発達障害のことです。

病気ではなく、生まれつきのものなので障害、と私は認識していますが、細かい定義などは正直言ってよく知りません。

というのも、妻のADHDはかなり軽度なほうらしく、私と一緒になってからはそれが理由で病院へ行ったこともないので、専門家の意見は聞いたことがないんです。

そのため、この記事で話すADHDとは、「注意力散漫・落ち着きがない・衝動的である」といった特徴を併せ持った妻のケースについて話すものであり、医学的な定義に基づいた話ではありません。

ただ本人談ではありますが、以前病院で診断されたことはあるそうなので、ADHD的傾向があることは間違いないと思われます。

「自分やパートナー、家族がADHDかもしれない」と不安を抱いている方は、このあと紹介するシーンに当てはまるようでしたら、発達障害者支援センターに相談するなどするとよいかもしれません。

なお、ADHDのもう少し詳細な定義については、下記記事もご覧になってみてください。

>>ADHDとは

ADHDの妻にありがちなシーン

それではここからは、パートナーの私から見て、「こういうところが妻らしいなぁ」と感じるシーンを紹介しますので、ご家族やパートナーが該当するかどうかをチェックしてみてください。

当てはまる方には、きっと続いて解説するシーン別の対策も役立つと思います。

①話している最中に視界に映ったものに気を取られがち

とにかく話を聞いていないことが多いですね。厳密にいうと、話に集中できていないことが多いと言うべきでしょうか。

これにはいろいろな理由があるのですが、大前提として悪気がないことだけは確かです。

妻の場合は、動くものを目で追ってしまったり聞こえた音に興味が移ってしまったりして、話に集中することがなかなかできません。

ただ、 一見聞いていないようで実は聞いていることも多いので、くれぐれも「ちゃんと聞いてる?」なんて詰問しないよう注意してくださいね。(私もつい尋ねてしまって、よく反省します)

②自分の話ばかりでこちらの話を聞いてくれない

ADHDの特徴的な傾向のひとつとして、他人に興味がないということが挙げられます。

これも決して悪気があるわけでなく、そのままの意味として、他人に関心があまりないそうです。

そうするとどうなるかというと、他人の話を聞かないぶん自分の話をする割合が多くなる、というだけの話。

こちらの話を聞く気がないわけではないのですが、どうしても「自分が自分が」となりがちというか、そういう風に見えてしまいがちです。

「でもこれってADHDは関係ないのかもしれないな」と、以前会社で欧米出身の人と話していて気が付いたことがあります。

というのも、自分の話を積極的にするのは英語話者なら当たり前の傾向だったりするんです。

日本は遠慮や我慢を美徳とする文化なので、自分の話ばかり話す人に対して特に抵抗感を持ちやすいのかもしれませんね。

余談ですが、妻も英語のほうが楽だと話していました。

参考妻が英語を学んで英会話講師&翻訳者に転職した話

③計算や計画を立てるのが苦手

計算をしたり、計画を立てたりするのがとことん苦手です。

特に計画に関しては、「余裕を持った計画を立てるのが苦手」で、朝ばたばたと支度する妻を見ながら「どうしてあと3分早く準備しなかったのだろう……」と感じることもしばしば。

この理由は「話に集中できない」のと同様で、どうしても他のことに気を取られやすいため、気になったことに関心を向けた結果時間が足りなくなってしまうんです。

もちろんこれもいっさい悪気はありません。だから「何度言えばできるの」なんて絶対NGですよ。

また数字を直感的に理解するのが苦手で、妻の場合はデジタル時計では頭に入らないのでアナログ時計を用意するようにしています。

④がんばればなんとかなるので無理をしがち

これは特にADHDの傾向が軽度と言われる人に多いと思うのですが、がんばればなんとか定型発達の人(発達障害ではない人)と同じようにやれる、という症状の軽さがあだとなってしまうという話です。

例えば妻の場合、定型発達の人と同じ水準かそれ以上のことができるものの、それは「がんばった結果」であって、定型発達の人とは割いたエネルギーがまず違います。

しかし評価としては「できて当たり前のことができている」としか見られず、本人としても「これくらいできて当たり前」→「がんばって当たり前」という認識になってしまい、どんどん無理をする方向へ行ってしまう、という非常に根が深い問題です。

そうしてがんばることが当たり前になり、がんばってがんばって、がんばった結果心身のいずれかあるいは両方に支障をきたして長期療養をやむなくされる、というケースも決して珍しくありません。

しかし「一見ADHDには見えない人ほど無理をしている」ので、 ADHDの当事者からそのことを伝えてもらえない限り、家族やパートナーも気づくきっかけに乏しいというのが厄介です。

そのため、ここまでに説明したありがちなシーンに少しでも心当たりがある場合は、「ひょっとして」と疑って直接尋ねるようにしてみてください。

あるいは、もし自分自身にそういった傾向があるかもしれないと少しでも感じた方は、恐れずに自分がADHDであることを疑ってください。

根本解決にはならないかもしれませんが、何も知らないときよりは一歩前進できるはずです。

ADHDの妻にありがちなシーンごとの対策

それでは続いて、各シーンに対して私が実際に心がけている対策を解説します。

個人的にはいずれも、ADHDに限らず人とコミュニケーションをとるうえで気にした方が良い点だと思いますので、ぜひあらゆる人とのコミュニケーションで応用してみてください。

①大事な話は「集中できる環境を用意して何度でも伝える」

気が散って集中ができないときの対策は単純です。そういった集中をそらすものをできるだけ排除するとよいでしょう。

例えば、室内で話をするときはカーテンやブラインドを下ろす、屋外で話すときは静かな場所へ移動する、などですね。

それに加えて、一度伝えただけで伝えたつもりになるのではなく、大事な話こそ何度も伝えるようにしています。

とある研究によれば、人は500回同じことを伝えなければ伝えた言葉を正しく覚えられないそうです。

ADHDかどうかにかかわらず、本当に聞いてほしい話なら、それぐらい繰り返し言うべきでしょう。

またこれは心構えの問題として、「集中をそらすものがある場所では大事な話をしない」という意識を持つだけでもまったく印象が変わると思いますので、ぜひ試してみてください。

参考夫婦で話し合う習慣を作るときに押さえたい5つのポイント

②聞いてほしいときは「私の話も聞いて」と素直に伝える

自分の話も聞いてほしいのに全然聞いてくれない、と感じている場合は、「私の話も聞いてほしいんだけど」と素直に伝えてみてください。

ありがちなシーンの中でも触れた通り、ADHD的傾向としてあげられる「他人の話を聞かない」という特徴は、「他人に興味がないので話を聞く習慣がない」というだけで、こちらの話を聞く気がないわけではありません。

そのため、少なくとも私の妻は、私が「話を聞いてほしいんだけど」と伝えれば必ず耳を傾けてくれますし、伝えるようになってからは以前に増して質問してくれるようになりました。

中には、「それぐらい言わなくてもわかってよ」という思いを抱えている方もいるかもしれません。

しかし、もしも「言わなくてもわかってほしい」と思っているなら、それはADHDでなくとも難しいということを自覚してください。

ADHDなど関係なく、他人は他人のことを100%わかることなどできませんので、ぜひあなたから素直になりましょう。

参考他人は他人のことを100%わかることができないからこそ話し合いが大切な話

③守りたい計画はとことん分解してルーチン化する

計算や計画を立てることが苦手、でも簡単な計画くらい立てられないと困る……という場合には、ひとつひとつをとことん分解して、あまり頭を使わなくてもできる状態にしてみましょう。

例えば、学校や会社へ行くための身支度が時間通りに終わらない、というのなら、

「8時45分までに学校・会社へ到着する」

では非常に分かりづらいので、

「7時30分に目覚ましをセットする」
「7時45分までにベッドを出る」
「7時50分までに顔を洗う」
「7時55分までに歯を磨く」……

といった具合に、必要な行動の順番をすべて決めてルーチン化します。

そして大事なのがスケジュールの内容以上に、分解してルーチン化する一連の作業を一緒に行うことです。

前述の通りADHDは自分の話には集中しやすいので、一緒に計画を立てることでそのルーチンを自分ごとにすると、より集中しやすくなりますよ。

④無理をしがちな人に自分の常識を押し付けない

「普通は」「当然」「当たり前」「前も言った」「何回も言った」「これも同じことだよ」「なんでできないの」 「こんなこともわからないの」「これくらいできないと大変だよ」「何度言ったらわかるの」……。

すべて妻が言われ続けてきたことであり、私が無自覚に何度も言ってしまったことであり、何よりも妻を傷つけてきた言葉たちです。

妻ががんばってしまう原因は、こうした周りからの言葉でした。

「がんばったら褒められる」「がんばらないと怒られる」「がんばらないと将来困る」、そして「がんばればなんとかなってきた」。この連鎖で、「自分が壊れるまでがんばるのが当たり前」になってしまっていました。

この連鎖を断ち切るためには、あなたの中にある普通や常識に甘えない覚悟が必要です。

あなたにとって当たり前の事実は、あなたにとってのものでしかありません。

そこに正当性は一切なく、それを良かれと思って善意を押し付けることによって人は追い詰められます。無知な善意は凶器です。どうか、大切な人を大切にする術を身につけましょう。

具体的にどうすればいいかというと、根拠なく信じていることをすべて疑う、ということ。

より分かりやすく言うなら、「~すべき」「~しなければいけない」「~して当たり前」と考えていることに対して、ひとつひとつ「本当に?」「どうして?」とひたすら問いかけるのです。

仕事をしなければいけないのはなんで?子供を産み育てなければいけないのはどうして?朝きちんと起きなければ誰が困るの?人の話を聞くのは誰のため?

常に意識するのは難しいと思いますので、パートナーや家族から「なんで?」「どうして?」と聞かれたときに振り返る余裕だけでも持っておけるとよいのではないでしょうか。

おわりに

今回はADHDの妻との生活を振り返って、ありがちなシーンと実際に意識している対策について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。

最後に、私の妻についてお断りしておきます。

私の妻は、ADHDと診断されただけでなく、自他ともに認めるHSP(繊細・敏感)な傾向があり、アダルトチルドレン的傾向も併せ持っており、元うつ病で認知療法やカウンセリングなどを受けていた経験があります。

そんな妻にとって、ADHD的傾向はあくまでも彼女を形作る一要素でしかなく、ADHDに対する理解を深めるだけでは彼女を理解することはできませんでした。

そしてこれは、誰にでも言えることだと思います。

何が言いたいかというと、「ひとつの側面で判断しないよう気を付けてください」ということです。話が通じないと感じる原因は、ADHDなどの発達障害だけとは限りません。

ぜひご家族やパートナーであるあなた自身が、柔軟に考えられる余裕を持ってください。そのためには、あなた自身のがんばりすぎも禁物です。

もしもひとりではどうしていいかわからない、とお困りの場合は、ぜひSNSやメールでご一報ください。

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