ADHDとは|似た言葉との違いやHSP・ACとの関係性を調べてみた

この記事は約8分で読めます。

「注意散漫」「落ち着きがない」など、ADHDに対するなんとなくのイメージは持っていても、具体的にどういう症状を持つ発達障害なのか、正しく認識している人は少ないのではないでしょうか?

私もそのひとりで、妻がADHDと診断されたことがあるにも関わらず、私自身はADHDについてさほど知りません。

これ以上妻のことを誤解しないためにも、今すぐつけられる知識くらいはつけておこうということで、今回ADHDについて自分なりに調べてみることにしました。

あくまでもネットの情報をもとに素人が調べた内容なので、信頼性は保証できません。

ただ、同じように家族や近しい人がADHDかもしれないのだけど、どこから調べていいかわからないという方には、何かの参考になるかもしれません。

ADHDとは

まずはADHDの基礎知識からです。

ADHDは「不注意・多動性・衝動性」が特徴の発達障害

ADHDは、「注意欠陥多動性障害(Attenuation Deficit Hyperactivity Disorder)」という呼称の頭文字を取ったもので、子どもから大人まで広く見られる発達障害のひとつです。

不注意・多動性・衝動性が見られ、下記のような特徴があります。

  • 勉強や作業に集中できない
  • 席にじっと座っていられない
  • 順番を待つことができない

集中力がない、落ち着きがない、話を聞けない、と言われることが多く、子どものADHDでは学業に、大人のADHDでは私生活や仕事において支障を来します。

なお、ADHDは脳機能の違いによるものと考えられており、近年はかなり高精度で脳構造からADHDを特定する方法なども模索されていますが、今のところはDSM-5という診断基準に従って診断するのが一般的です。

そのため、診断する医師によってはADHDと診断するかしないかが分かれるグレーゾーンと呼ばれるケースもあります。

確かなことは、ADHDは心の病でもなければ、悪気があるわけでもない、ということですね。

ADHDにはいくつか型がある

ADHDは、「注意欠陥・多動性障害」「AD/HD」と切り分けて説明することがしばしばあります。

これは、ADHDのタイプが「注意欠陥が優位なタイプ」「多動性障害が優位なタイプ」とに分かれるため。

2つのタイプに加えさらに、「両方が混合するタイプ」を含めた3つの型がADHDにはあるのです。

  • 注意欠陥優位タイプ:集中力がない、仕事の詰めが甘いなど
  • 多動性障害優位タイプ:落ち着きがない(多動性)、人の話を聞かない(衝動性)など
  • 混合タイプ:注意欠陥・多動性・衝動性がそれぞれ同程度見られる

ADHDというと、一般的には落ち着きのなさやじっとしていられない多動性、あるいは貧乏ゆすりや危険行動などの衝動性が注目されがちです。

しかし最近では、むしろ注意欠陥のほうがADHDの症状の中心と考えられているのだそう。

身の回りで「また同じことで失敗している」という人がもしいたら、それはADHDの注意欠陥タイプなのかもしれません。

ADHDは男女でも症状に差がある

ADHDは、男女でも差があるといわれています。

まず男女比率が「2.5~1.5:1」と、男性のADHDのほうが女性のADHDより2倍近く多いそうです。

また現れる症状にも違いがあり、男性は多動性や衝動性優位のタイプが多いのに対し、女性では注意欠陥優位のタイプが多いと言います。

前述した通り注意欠陥の症状は客観的に気づきにくいため、女性のADHDは男性のADHDに比べてあまり注目されません。

その現状に対して近年は、「生きづらさを感じる女性はADHDを疑ってみよう」と呼びかける傾向にあります。

大人のADHDとは

近年耳にするようになった「大人のADHD」というフレーズですが、これは注意欠陥優位タイプのADHDを指しているケースが多いです。

注意欠陥優位のADHDは、従来の認識ではADHDに含まれなかったことから誤診されたり、そもそも問題視されず診断に至らなかったり、といった状況にありました。

そのため、大人になってから職場などで「何度言っても治らない」「単純ミスが減らない」「スケジュール管理ができない」といった症状が目立つようになってようやく気付いた、というパターンがいわゆる大人のADHDに当てはまります。

さらに、多動性や衝動性は大人になるにつれて治まる傾向があることから、大人のADHD=注意欠陥と認識されているようです。

ADHDと混同しがちな言葉との違い

続いて、ADHDと似ていたり、同じような話題で目にするけれど、具体的にどんな違いがあるのかよくわからない言葉について調査しました。

ADHDとASD(アスペルガー)の違い

ADHDとASDの違いは、ひらたく言うと「コミュニケーション能力があるかどうか」です。

ADHDは集中力がなかったり人の話を聞けなかったりするものの、聞いたほうがいいことは分かっていて、「分かっているけどできない」という感覚なのだそう。

それに対してASDは、コミュニケーション能力そのものや、社会性の部分で何らかの特徴を持っているようなので、「分からないからできない」という感覚と考えるとよいのではないでしょうか。

ADHDと自閉症の違い

ADHDと自閉症の違いは、ASDの違いとほぼ同じです。

ほぼ同じというか、現在の診断基準ではASDと自閉症がそもそも同じもの(自閉症スペクトラム)に分類されるので、少なくともADHDとの違いを考えるうえでASDと自閉症を分けて考える必要はないでしょう。

あくまでも妻のADHDを理解するためだったので、今回は自閉症スペクトラムについてはこれ以上調べていません。

ADHDとLD(学習障害)の違い

ADHDとLD(学習障害:Learning Disabilities)の違いは、ADHDが医学的な診断用語であるのに対し、LDは教育上の概念であるということです。

そもそも扱う分野が異なるので、ADHDとLDが重なるケースもしばしばあります。

なおLDの大まかな定義は次の通り。

  1. 聞く
  2. 話す
  3. 読む
  4. 書く
  5. 計算する
  6. 推論する

全体的な知的発達に問題はないが、上記の1~6のうち、1つか2つの特定の分野のみ困難な状態。

他の分野は問題なくこなせるため、周囲からは怠けていたり手を抜いたりしているように見えるのだそうです。

ADHDとHSPやアダルトチルドレンの関係性について

最後に、妻が抱えるHSPやアダルトチルドレンといった特徴が、ADHDとどのように関連しているのかを調べてみました。

ADHDとHSPの関係性:見分けるカギは「静かな環境での集中力」

まずADHDとHSPの関係性については、HSPの提唱者であるエレイン・アーロン博士が答えている内容があったのでこちらを参考に要約します。

アーロン博士の話をまとめると、重要なポイントは次の通りです。

  • ADHDとHSPは正反対で、基本的に相容れない性質である
  • そのためADHDかつHSPの人はいたとしても少ない
  • ADHDかHSPかを見分けるうえで基準となるのは「静かな場所での集中力」である
  • ADHDは静かすぎる場所で集中するのが難しく、多少の雑音があったほうが集中しやすい
  • HSPは静かな場所で神経が高ぶっていないときにもっともすぐれた集中力を発揮する

いずれも、あくまでアーロン博士の経験則からくる参考意見であり、科学的な根拠のある話ではありません。

ただ、「こういう人はADHDだ」と型に押し込みそうになるところを、冷静に立ち返らせてくれる考えと言えるのではないでしょうか。

なおリンク先は日本語に翻訳されていますので、興味のある方はぜひ直接ご覧になってみてください。

参考FAQ: What is the relationship between the HSP trait and Attention Deficit/Hyperactivity Disorder (also sometimes called ADD)?

ADHDとアダルトチルドレンの関係性:原因はどこにあったかが問題

ADHDとアダルトチルドレンの関係性については、明確なソースになりそうな情報がなかったため私自身の考えを多分に含むまとめとなることをご了承ください。

まず前提として、ここでいうアダルトチルドレンとは従来の「アルコール依存症の親に育てられた子ども」の意ではなく、「親の養育方法によって社会性やコミュニケーション能力に何らかの枷をかけられた子ども」のことを指します。

  • 元々のアダルトチルドレン:アルコール依存症の親に育てられた人
  • 現在のアダルトチルドレン:不適切な養育をする親に育てられた人

「不適切な養育」の理由として、大きく3つの原因が考えられます。

  1. 発達障害に対する理解がなかった
  2. 親がADHDだった
  3. 親がアダルトチルドレンだった

このうち、ADHDとアダルトチルドレンが直接関係するのは「発達障害に対する理解がなかった」ケースのみです。

しかし不適切な養育とは何かというのが非常に難しいところで、アダルトチルドレンは医学的な用語ではないのでそもそも診断基準がありません。

そのため、「子どもが不適切だったと判断すればそれはすべて不適切な養育だった」と言えてしまう状況でもあり、アダルトチルドレンという用語自体が持つ問題も多いにあるなと今回感じました。

まとめ

私自身は、今回こうして記事の形にまとめることでADHDに対してずいぶん理解が深まった気がします。

もしパートナーやお子さんなど、身近な人がADHDかもしれないと感じられている方は、ぜひ同じようにまとめてみてはいかがでしょうか。

最後に「ADHDとアダルトチルドレンの関係性」でも示した通り、ADHDに対する理解がなかったがために子どもがアダルトチルドレンになってしまったかもしれない、と考えられるケースはしばしばあります。

今回の内容が参考になった方は、もしよければ下記記事でHSPなどについても確認してみてください。ひょっとすると、関連する部分があるかもしれません。

>>【繊細で敏感で疲れる】HSPの妻と付き合う上で実践している接し方のコツ

タイトルとURLをコピーしました